正しく知って上手に対処 アトピー性皮膚炎の原因と薬

湿疹や肌の乾燥、水ぶくれやかさぶたなど、アトピー性皮膚炎の症状は実に様々です。アトピーに苦しむ我が子少しでも楽にしてあげたいと思っている親御さんも多いのではないでしょうか。

以前は改善することが難しかったアトピーも、最近はきちんと治療を受けて、正しい対処を行えば、「治った」のと変わらない状態にすることも夢ではありません。早速アトピー性皮膚炎の原因と治療で使われる薬をご紹介しましょう。

【アトピー性皮膚炎って、どんな病気?】

「アトピー性皮膚炎」は、簡単に言うと「かゆみを伴う慢性的な皮膚の病気」です。アトピー性皮膚炎になると、肌が赤くなったり、湿疹ができたり、乾燥してかゆくなったりします。

アトピー性皮膚炎は、いくつかの原因が複雑に関係しあって発症すると言われています。

外界からの刺激やアレルギー物資に触れることで起こるアレルギー反応という捉え方もありますし、皮膚が外界からの刺激に対して極端に敏感になってしまうのが原因という閾値の問題という捉え方もされています。

以上のように、アトピー性皮膚炎の原因は単純なものではなく、非常に複雑なのです。恐らく遺伝的な因子と環境的な因子が複合的に発症と増悪に関連しているものと思われます。

アトピー性皮膚炎に関する研究は盛んになされており、2006年には皮膚のたんぱく質の一つである「フィラグリン」というたんぱく質が遺伝子変異を起こすことも、アトピー性皮膚炎の原因の1つであることが突き止められました。

アトピー性皮膚炎は、まだ詳しく分かっていないこともある病気です。

そのため「こういうことをするとアトピー性皮膚炎になる」「こういうことを避ければアトピー性皮膚炎を防げる」ということは、現状では難しいと言わざるを得ません。

【アトピー性皮膚炎かも……と思ったら】

もし「アトピー性皮膚炎かも」と思ったら、まずは早めに皮膚科専門医(もしくは小児科でアトピー性皮膚炎を得意にしている先生・・は探すのが難しいですね・・やはり皮膚科を受診するところでしょうか)を受診しましょう。

受診するかどうかを判断するときは、次のような症状があるかどうかを判断の目安にしましょう。

・ひどいかゆみが続いている

・肌が赤くなっている

・肌が乾燥して、魚のうろこのように剥がれ落ちる

・湿疹ができている

・皮膚の表面がジュクジュクしている

かぶれやすいものに触ったわけでもないのにこれらの症状が出ていて、市販薬を塗って様子を見ても症状が治まらないときは、病院を受診してください。

アトピー性皮膚炎は、患者さんの年齢によって出やすい場所が違います。

乳児期:まず頭や顔に症状が出ます。その後、徐々に手足に向かって広がっていきます。

幼児期:首やひじ・ひざなど曲げ伸ばしする場所に症状が出やすいです。

思春期・成人期:上半身、特に顔面に強く症状が現れやすいと言われています。

早めにアトピー性皮膚炎の診断が付けば、それだけ早く治療を開始することができます。「もしかして……」と思ったときは、気のせいと思わず、専門の医師に診察してもらいましょう。

【アトピー性皮膚炎の治療で使われる薬】

それでは、アトピー性皮膚炎の治療ではどのような薬を使うのでしょうか?代表的なものをご紹介します。

・ステロイド外用薬

副腎皮質ホルモンを含む塗り薬です。皮膚の炎症そのものを鎮める効果があります。

・カルシニューリン阻害外用薬(プロトピック)

1999年に登場した比較的新しい塗り薬です。強いステロイド外用薬と同等以上の炎症を鎮める力があります。過剰な免疫を抑制する作用によって炎症を抑えます。塗り始めは刺激を感じる人が多い薬です。

・抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)

かゆみを抑える飲み薬です。かゆみが強い場合に処方されます。

アレルギー反応によってヒスタミンというかゆみを引き起こす物質が作られるのを防ぎます。

なお、このほかにも肌の乾燥を防ぐために保湿剤が処方されることもあります。

アトピー性皮膚炎の症状は一人ひとり違うので、担当医師の指示に従い、処方された薬を正しく使って根気強く治療を続けてください。

【まとめ】アトピー性皮膚炎とは上手に付き合うのが大切

アトピー性皮膚炎は、薬を飲めばあっという間に治るとか、寝て起きたら見違えるほど肌の状態が良くなるという病気ではありません。

アトピー性皮膚炎の治療には、それなりの時間がかかります。

アトピー性皮膚炎と診断されたら、担当医師とよく相談しながら根気強く上手に付き合っていきましょう。

参考:https://www.dermatol.or.jp/qa/qa1/index.html

http://www.nihonatopy.join-us.jp/padyna/shoujou/kijyun.html

https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/topics/176.html

Written by Yuuki. Supported by Fact Imaging LLC.
Supervised and edited by Nanase.

県境なき医師 七瀬

疾病と健康についての正しい知識が得られれば、間違った医療や健康法で身体を損なうこともなく、医療費を抑制できるはず、との理念を持っています。1人の医師が出来ることは手の届く範囲のことだけですが、情報発信で助かる命や健康もあるはず、と思って頑張ります。

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